院長紹介

現在、精神医療は大きな変革期にあります。
それは入院中心の医療から地域精神医療への転換点にあると言え、欧米に比べて多すぎる入院患者数を適正化すべく、いわゆる社会的入院の解消を目指す方向にあると言えます。この方向は、二つの目標によって具体化されます。
一つは、急性期にある患者様に良質で適切な入院を含めた医療を提供し、早期の状態の改善、退院とその結果として再発、再入院を予防するものであり、
もう一つは、慢性期にあって入院が長期化してしまった患者様に密度の濃いリハビリテーションプログラムを提供し、可能な限り地域移行を実現できるように 援助することです。
いずれにせよ、患者様への対応も含めた良質でレベルの高い入院医療の提供は、このような目標の現実に欠かせないものと考えられます。

 磯ヶ谷病院では、外来治療、デイケア、訪問看護などを一層充実させることによって、地域精神医療の推進に力を尽くすことはもとより、良質でレベルの高い入院医療の現実に向けて、特に努力を傾けています。
これまで病棟の機能分化を推進し、その一環として急性期治療病棟を立ち上げ、運営してきましたが、これを一段とレベルアップし、精神科救急病棟(いわゆるスーパー救急病棟)として運営することになり、急性期にある患者様の随時の受け皿つくりと、早期治療・早期退院に向けて一層邁進してまいります。
そのために、一方で、新規抗精神病薬の積極的な導入をはかり治療成績のさらなる向上をめざし、他方で、当院の伝統である患者様に対する職員全員のこころのこもった対応を特に心がけております。
このような対応が、精神医療の基本にあることは、いつの時代にも変わらないと思います。磯ヶ谷病院では、こころのこもった対応が何よりも大切なものと考えているのです。  

院長プロフィール

昭和61年3月 千葉大学医学部卒業
昭和61年4月~ 千葉大学附属病院 精神科研修医
昭和62年10月~ 松戸市立病院 精神科研修医
昭和63年4月~ 帝京大学医学部付属市原病院
精神科 文部教官助手
平成5年6月~ 医療法人同仁会木更津病院
医局長 社会復帰課長
平成15年10月~ 医療法人直樹会 磯ヶ谷病院 院長

精神保健指定医
精神保健判定医
日本精神神経学会専門医・指導医

著書に、精神科医としての活動と思索を集成した『統合失調症論とその周辺』(文芸社、2018)がある。

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